猫舌堂誕生から4年!~4(よ)いご縁・4(よ)いつながりに感謝~【猫舌堂の食堂から〜第46号〜】

猫舌堂誕生から4年!~4(よ)いご縁・4(よ)いつながりに感謝~【猫舌堂の食堂から〜第46号〜】

2024 ⁄ 02 ⁄ 19

   

  

 

其の一 2月7日は猫舌堂誕生記念日

 

2020年2月7日に猫舌堂は生まれました。

4歳になった猫舌堂はたくさんの方々から応援いただき、改めて人と人とのつながり、ご縁が力となっていることを感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。

猫舌堂の誕生を振り返ると、創設者である柴田が、がん治療を経験し同じ病気の仲間と出会ったことから物語は始まりました。

手術によって顔面神経麻痺となり、口を大きく開けられず、噛みにくい、飲み込みにくい、食べこぼすなど、食べることのバリアを感じていました。
そのため、人前で食事をすることができなくなってしまいました。
一番つらかったのは、「食べられない」ことよりも「人と一緒に食べられなくなった」こと。

長年、病院で看護師をしていましたが、経験して初めて気づく食事のバリア。
そのバリアの1つがスプーンやフォークなどの「カトラリー」だと気づきました。使いやすいカトラリーを求めてあれやこれや探しましたが、「コレ」といったものが見つからず、モヤモヤの日々。

そんな中、同じ病気の仲間と出会い、日常のあるある話をしていると、みんな同じような境遇だということがわかり、悩んでいたのは「ひとりじゃない」と思え、勇気をもらいました。

同時に、
「もしかするとこの状況は社会課題なのかもしれない」
「これまで当たり前だと思っていたことが、当たり前ではないかもしれない」
そう感じるようになりました。

長年、医療現場で働いていた自分も気づけなかったこと、まずは人に伝えることからチャレンジしよう! と勇気を出して一歩踏み出し、関西電力株式会社の企業チャレンジに「猫舌プラン」として応募しました。

その時一緒にプランを考えたのが、同じ病気の仲間である「猫舌さん(ニックネーム)」こと荒井里奈さんです。

猫舌堂の屋号は猫舌さんからいただきました。

食べることに悩みがあってもなくても、みんなで一緒においしい「時間」が過ごせる世の中になるように。

自分たちの経験が価値として世の中に広がれば、どんな状況になったとしてもあわてなくていい社会になるのではないか。

そんな想いで自分たちの経験を生かしたオリジナル商品「イイサジースプーン・フォーク」を開発しました。

当事者になったからこそ気づけた視点を「ピアメイド(=同じ境遇の仲間とデザイン)」という新たな価値として世の中の当たり前と思われていたことをアップデートすることにチャレンジしています。

猫舌堂の誕生は、「ひとりじゃない」と感じ、勇気を出してほんのひとさじ踏み出したことから始まりました。

猫舌堂を通じて、ほんのひとさじを踏み出すきっかけとなり、それぞれの自分色で彩っていただけると幸いです。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

▲2020年2月7日猫舌堂設立日に大阪でお好み焼きを食べる猫舌さんと柴田。
イイサジーではなくコテを持っています(笑)

 

其の二 泉北高速鉄道に乗って「南河内嚥下研究会」に出展しました

 

2024年2月10日(土)、「堺市立栂(とが)文化会館」 (大阪)で開催された「第39回南河内嚥下研究会」  にて、「"食べる"をサポートする見本市」に猫舌堂も参加させていただきました。


柴田と高橋は、初めて乗る「泉北(せんぼく)高速鉄道」にワクワクしながら会場へ向かいました。

猫舌堂ブースでは「いいさじかげん」のイイサジーカトラリーを展示・ご紹介。「小さい」「薄い」「平たい」「軽い」が特徴のイイサジーを体感いただくため、ゼリーを試食していただきました。

当日は、医療従事者だけでなく、食べることに関心がある企業や一般の方々のご参加も。

食べることは"いのち"をつなぐこと。

在宅医療のエキスパートによる特別講演「年をとったら食べなさい」(講師:医療法人社団悠翔会理事長 医師 佐々木淳氏)、シンポジウム「おいしく食べて最期まで楽しく生きるために」も開催され、ご参加いただきましたみなさまと一緒に「食べる」ことの意味、大切さをあらためて感じ、猫舌堂としてできること、猫舌堂だからこそできることに向けて、より一層励んでいきたいと感じた一日となりました。



ご参加いただきましたみなさま、ご縁をいただきましたみなさま、ありがとうございました。 

其の三 2月のおしゃべり庵(オンラインランチ会)

 

 

✿2月22日(ニャンニャンニャン)のテーマは 

【「嚥下(えんげ)ってニャンだ? ニャンで嚥下障害は起こるかニャ?】

「『嚥下』という言葉は聞いたことあるけれど、そもそもどういったこと?」
「『嚥下障害』ってどうして起こるの?」
「イイサジースプーンが『嚥下障害』があっても使いやすいってほんと?」などなど

上記のテーマにピンときた方、その他情報交換したい方、経験者の話を聞いてみたい方…
みんなで食べながら、飲みながら、ざっくばらんにおしゃべりしませんか?

仕事、家事の合間の息抜きに、当日の体調を見て決めたい方や初めての方も、どうぞお気軽にご参加くださいね。(途中参加、途中抜けもOKです。)

事前申し込みは不要です。(無料)
参加希望の方は当日お昼ご飯を準備して、下記のZoomに直接アクセスしてください。

【日時】2月22日(木)12時~13時

【使用アプリ】Zoom
Zoom URL:
https://us06web.zoom.us/j/84295593611?pwd=NhfmMc1iEySWnpaE7kiSP5TLaLv1rb.1


ミーティング ID: 842 9559 3611
パスコード: 279912

■Zoomについて:
https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/

【当日の流れ】
11:55頃~ 各自お食事をご用意いただき、Zoomにログイン
ログイン時に呼んでほしいお名前の入力をお願いします。
(設定の仕方が不明な方は、スタッフがご説明いたします。)
12:00~ 自己紹介→食事&トーク
13:00   終了

【参加ルール】
1.守秘義務
この会で得られた情報は、他の場ではお話にならぬようご注意願います。

2.ご遠慮いただきたいこと
批判言動・根拠のない医療行為や薬の話・宗教活動・政治活動・営利目的な話・許可なくSNS等へ写真掲載すること…など
万が一こうした行為があった場合は、退室をお願いすることになります。
ご理解の上ご参加ください。 

▲ 前回(1月開催)のおしゃべり庵

 

 

★今月の「ピアメイド*」★

*「ピアメイド」とは、猫舌堂がつくった造語で「同じ境遇の仲間とデザイン」「同じ課題を抱えた仲間との取り組み」といった意味を込めています。

猫舌堂の活動や想い・声を発信していくことで、「ピアメイド」があふれる社会へつないでいく。ひとりひとりが感じている日々のモヤモヤを共有し、課題を見出し、一緒に取り組んでいくことで、生きやすい社会へとつないでいく。
そんな「ピアメイド」をお届けするコーナー。

■ピアメイド 其の一


『看護展望』2024年1月号(メヂカルフレンド社)
猫舌堂 創設者 柴田のインタビュー記事を掲載いただきました。


「PART7 看護師視点でものづくり『職場内ベンチャー制度を活用し、看護師視点で創業』」
・自身の患者経験から猫舌堂を起業
・看護師視点のものづくりとしての価値

▼ 月刊誌『看護展望』
https://www.fujisan.co.jp/product/425/b/2509946/


■ピアメイド 其の二


「がん看護≪隔月刊≫いま知っておきたい!がん治療薬&支持療法薬13(Vol.29 No.1)2024年1-2月号」(南江堂)ー『がん患者の“食べる”に寄り添う~食べることをあきらめない~【7・最終回】食べるよろこびは,生きるよろこび!』

猫舌堂 柴田との対談を通して、「がん患者の“食べる”」について伝えていただきました。

 


・支援者から患者になって~“食べる”ことへの意識の変化~
・その人らしく生きるための食
・「食べるよろこびは,生きるよろこび!」へのチャレンジ

▼「がん看護≪隔月刊≫いま知っておきたい! がん治療薬&支持療法薬13(Vol.29 No.1)2024年1-2月号」
https://www.nankodo.co.jp/g/g3429011/


貴重な機会をいただき、「声」を発信する機会をいただき、ありがとうございました。
ひとりひとりの“食べる”を考えるきっかけ、選択肢へとつながっていけたらと思います。

 

 

今月も猫舌堂の食堂にお付き合いいただきましてありがとうございました。

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